デービッド アトキンソンさんの本を読みました。また 先日この方の記事を見つけました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190302-00010000-videonewsv-soci
『記事引用』そのアトキンソン氏にイギリス人の目で見た日本の魅力とダメなところを聞くと、意外なことがわかる。どうもわれわれ日本人は、自分たちがすごいと思っているところが外国人から見ると弱点で、逆に必ずしも自分たちの強さとは思っていないところに、真の強さが潜んでいるようなのだ。
例えば、日本人の多くは、日本が1964年の東京五輪や1970年代の万博を経て、経済大国への道を駆け上がることが可能だったのは、日本人の勤勉さと技術や品質への飽くなきこだわりがあったからだと信じている。しかし、アトキンソン氏はデータを示しながら、前後の日本の経済成長の原動力はもっぱら人口増にあり、他のどの先進国よりも日本の人口が急激に増えたために、日本は政府が余計なことさえしなければ、普通に世界第二の経済大国になれたと指摘する。実際、今世界で人口が1億を超える先進国は日本とアメリカだけだが、第二次大戦に突入する段階で日本のGDPは世界第6位で、既に日本には教育、工業力、技術力など先進国としてのインフラがあった。
そして、第二次世界大戦の終結時から現在までの間、日本の人口は倍近くに増えたが、当時日本よりもGDPで上位にいたイギリス、フランス、ドイツ、ロシアなどの列強諸国は日本ほど人口が増えなかった。だから、日本はそれらの国を抜いて世界第二の経済大国になったというだけであり、あまり勤勉さだの技術へのこだわりなどを神話化することは得策ではないとアトキンソン氏は言うのだ。むしろ90年代以降の日本は、過去の輝かしい成功体験と、その成功の原因に対する誤った認識に基づいた誤った自信によって、身動きが取れなくなっていたとアトキンソン氏は見る。
逆に、日本は人口増のおかげで経済規模を大きくする一方で、一人ひとりの生産性や競争力を高めるために必要となる施策をとってこなかった。
そのため、規模では世界有数の地位にいながら、「国民一人当たり生産性」は先進国の中では常に下位に甘んじている。その原因についてアトキンソン氏は、日本は長時間労働や完璧主義、無駄な事務処理といった高度成長期の悪癖を、経済的成功の要因だったと勘違いし、その行動原理をなかなか変えられないからだと指摘する。
日本人としては多少反論したくなるところもありますが、言われてみればその通りのような気がします。『人口増による経済成長』と『日本人の性質(完璧主義や細部にこだわる)がfitする自動車や家電などの製造業の躍進』がタイミングよく重なったという事が過去の奇跡的な経済成長をもたらしたのかもしれませんね。
私は日本でGlobalな視点から考えてこれから発展していくであろう産業は3つあると考えています。
一つ目は製造業=自動車、精密機械、食品メーカー。
二つ目はアニメ、ゲーム業界。
そして3つ目はインバウンドの観光産業。
1つ目と2つ目は日本人の性質である完璧主義や細部にこだわるという事が重要な業界かもしれません。
何となく最近自分が考えていたことに論理的な裏付けを与えていただいた感じがして非常に面白かったです。